立松正宏@上野恩賜公園080427
2008年 05月 21日
“体感アーティスト”であり、サイクルツーリストであり、写真家であり、ヘブンアーティストの大道芸人であり、最近では大学での講演などもしてしまう(本人ブログより)。立松正宏というこの人物の多才さを知るのは後のことだったが、ともあれ、ここ上野公園で遭遇した“体感アーティスト”の気持ちよさは、格別だった。
ミュージシャン紹介のページでも述べたように、人間が原初に“体感”した音楽とは、リズムなのだろうと思う。
そのリズムを、多くの“音階”とともに繰り出してくる氏の音楽は、文句なしに楽しく、気持ちいい。ましてや、楽器の大半は手作りの(持ち運びが便利なように折りたためるようになっている)木琴。そのたたずまいは、まるで人間が初めて手にした楽器、というプリミティブさを醸し出している。
といって、そこから叩き出す音楽は決して原始的ではない。“音階”という、原始性とは真逆の、音楽文化の精髄がそこには込められている。ブルーズに多用されるブルー・ノートの音階は、こちらがもともとブルーズ好きなせいもあって、ほとんど陶酔するくらいの気持ちで聴いていた。沖縄やアラブの音階も楽しかった。
そうした“音階”の楽しさを、巧みな話術で、説明して理解させつつ、音楽に引き込むという大道芸人としての「話芸」もまた、見事なものだった。
ブログによると現在風邪で体調を崩されているようだが(喉をやられてしまったとか)、早く元気になって再び上野で巡り会いたいと思う。
by plummet | 2008-05-21 03:36 | [Ph]Street Live